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運用報告から別枠に…
新興市場である新ジャスダック市場が今週からスタートしました。新興市場と言えば一時期ものすごい勢いがありました。しかしライブドアショックとともに新興市場は落ち込んでいき、今日に至っています。ライブドア事件以降、新興市場のイメージはあきらかに悪化しました。ライブドアの粉飾決算も要因としてありますが、それよりもその後も度重なり新興市場で、突然上場廃止になるという企業があったことが要因にあると思われます。また一方で個人投資家の比率が低いため資金調達出来る額が低い、諸経費や上場審査の時間が掛かり過ぎるなどの問題もあります。 このため新ジャスダック市場には厳格に上場審査しつつ、審査時間の短縮化、省力化を進める必要があると思います。これが実現するまで規模が大きくなったといえど新興市場の回復はありえないと思います。
ここに書くのもあれなのですが、せっかくなのでまとめていたのでネタにしてみるテスト。
私自身、投資していたり、資格取得を目指したりしていることを公言しているせいか、良く同僚から質問されたり、相談されたりすることが多いです。同僚はだいたい20代か30代。ここを見に来る方も大体同じ年齢層が予想されます。もっとも独身比率に多少差がありそうですが…で、質問されるのはやはり生活のこと。 人が生活していくうえで考えなければいけない事柄がよく聞かれます。 住宅・車・保険・教育・老後 どれも重要な問題なのですが、結構良く分かっていない人が多いようです。かくいう私も数年前までは良く分かっておりませんでした。 そんな訳で一つずつ考えましょうか。とりあえず住宅から…。 ■住宅 こだわりが無いのであれば購入より賃貸かなと思いますが、絶対そうでなくてはいけないということではありません。ただ購入には色々問題があるのを分かって考える必要があります。 購入での問題は転勤に対応しにくい。自分が転勤している間は他人に貸せばと思っている方、住宅ローンを組んでいた場合は他人に貸せません(意外に知られていない)。貸せたとしてもおそらく販売会社や借り入れしている金融機関ともめますし、控除や優遇を受けている場合は一括返済を求められるケースも考えられます。 もう一つ問題としてあがるのが住宅ローン。変動金利で借り入れすると、優遇を適用して1%台になります。このため手が届かなかったマンションや住宅が買える…とか思う人が多いです。でも金融機関は1%台では儲けはほぼありません。しかし何故それが成立するのか、それは借り手が金利の変動リスクを負うからです。逆に固定金利の場合は金融機関側がリスクを負います。その上でどちらが良いと思いますか?このあたりの判断が出来ないのであれば住宅ローンを組むのは危険だと思います。 以上の問題を分かった上で一生住み続けることが決定的であれば、購入と賃貸で差が出るようなことは無いと個人的に思います(双方にメリットデメリットがあるため)。あとは好みでしょうか。
前回からだいぶ時間が経ってしまい申し訳ありません。
早速ですが今回は予告どおりバランス型投資信託(バランスファンド)について書いてみます。 現在、さまざまな投資信託が販売されていますが、その中で異なる資産(主に株式や債券)を組み入れた「バランス型投資信託」と呼ばれるものがあります。異なる資産では値動きが異なるので、組み合わせることでリスクが軽減されます。例えば株式が値下がりをしても、債券が値上がりしていれば、投資信託全体の値下がりは小さくなります(値上がりしている場合も同様)。もちろんその逆のケースもありますが、長期的に見ればリスクが軽減されていることは、比較的安定した資産運用が期待できるといえます。 そんなバランス型投資信託の最大のメリットは、自分で資産配分を調整する手間がないことでしょうか。資産配分を自分で考えて実行するのは一見簡単そうに見えますが、実際行うとなるとまとまった投資金額が必要となります。また資産配分の調整をする場合、売却・買付時には販売手数料などの費用や手間がかかります。バランス型投資信託であればこのような手間は全て運用会社が行われまた費用も発生しません。 一方デメリットは自分の都合で資産配分を組み替えできないことです。自分が投資に対し知識を持った後、運用会社と自分の考えた資産配分が異なってきた場合、融通が利かないバランス型投資信託では資産配分を調整できず、他の投資信託の買付による資産配分を行うことになります。こうなるとコストもかかり、資産配分調整のための計算も容易ではなくなります。 また運用会社が投資信託の組み合わせや配分調整を行うという名目で単純な投資信託よりコストが余計にかかります。バランス型投資信託は各資産に対する投資信託を組み合わせたもので、各投資信託のコストと全体をまとめる投資信託のコストと二重にかかるためです。しかしこれはネット証券などが主体になり低コストの投資信託が販売されています。 以上のようにバランス型投資信託は少額で手間のかからない運用ができますが、自分でオーダーメイドできないことを注意するべきです。つまり決められた比率で買うか買わないかを決めなければならないわけです。そう考えると初心者向きと言えるかはかなり疑問に残るところです。 またバランス型投資信託と一口で言ってもその組入れ比率は投資信託ごとに随分違います。購入する前に運用レポートなどでどんな資産がどの位組入れられているのかを確認する必要があるのはいうまでもありません。 こう考えていくとバランス型投資信託というのは、あまり投資について拘りを持たない、貯金的な感覚で運用するという人向けであり、そこから外れる人はあまり向かないということになるのではと思われます。 次回は投資信託の発展形といえるETF(上場投資信託)について考えてみたいと思います。
今回はグローバルソブリンオープンに代表される毎月分配型投資信託について書いてみます。
現在、さまざまな投資信託が販売されていますが、その中で分配金が毎月支払われる「毎月分配型投資信託」と呼ばれるものがあります。投資信託は、通常、年1回決算を行い、運用成果に応じて分配金を投資家に支払うのですが、毎月分配型投資信託では毎月決算を行い、そのたびに分配金を投資家に支払っていきます。決算が年1回の投資信託と比べ分配金の利回りが相対的に高く、また毎月分配金を受け取りたいといった主に高齢者の方のニーズに合致したこと、金融機関がそれをネタに高齢者向けに強力に販売したことでよく売れたようです。 市中金利が低い今、定期預金などでまとまった利息を上げるには、相応の資産が必要です。その中で海外債券を中心に投資することで年率3~5%前後の利回りを出し、しかも毎月分配金を受け取れる毎月分配型投資信託は非常に魅力的に見えたのでしょう。 このようにお小遣い感覚で分配金が受け取れる毎月分配型投資信託ですが、幾つか注意すべき点があるのです。 ■注意点(為替リスク) 安定した高金利を得るために海外債券に投資していることが多く、外貨建ての為、為替レートの変動により差益を被るリスクがあります。 ■注意点(税制上の不利) 現在の税制では分配金はその都度課税(現在10%、将来的には20%)されることになっています。分配金を再投資する場合は、当たり前ですがこの課税分が不利となります。 ■注意点(運用コスト) 毎月決算を行う事務作業が必要な為か決算が年1回の投資信託に比べ年間にかかる費用(信託報酬等)が高めに設定されています。海外債券の金利は昨年で年率4%前後ありましたが、信託報酬は毎月分配型の代表格であるグローバルソブリンオープンで年率1.3%程度に設定されています。 ■注意点(複利効果の減衰) 毎月利益分を積み重ねることなく概ね分配してしまう為、利益分が積みあがらず基準価額が横ばいになりがちです。分配しない投資信託と比べた場合、分配金を足したとしてもだいたい税金分は足りない形になります。 ■注意点(利益以上の分配を行う可能性) 債券には利回りがあるのですが、投資信託の分配金は事前に決めているので利益以上の分配金を出すことがあります。特に今、金融危機により海外債券の利回りは低下しており、利益以上の分配金を出すケースが増えています。利益以上の分配をするということは繰越利益もしくは元本を毀損しないといけないので資産育成の面から見るとマイナスです。 以上のように毎月分配型投資信託には幾つかの問題点があり、投資効率は良くない商品です。分配金をもらえるので一見お得に見えるのですが、資産運用の道具としてみた場合は欠点が多いのが実情。また年金代わりとして運用するならという見方もあるのですが、運用するに当たりかかるコストを考えるとそれも如何なものかと言わざるおえません。 結論としては若い方もお年寄りの方もあえて購入する必要があるのかな?ということで。 次回は毎月分配型投資信託と同じく数が増えてきているバランス型投資信託について書きたいと思います。
今回はインデックスファンドについて書こうかと思ったのですが、対比させた方が分かりやすいだろうということでアクティブファンドについても書いてみます。
さて投資信託の運用方針には大きく分けてインデックスファンドとアクティブファンドの2種類があります。 ■インデックスファンドって何なのか? 特定の指数(ベンチマーク)と連動する動きを目指す投資信託です。例えば国内株式に連動する場合、TOPIX(東証株価指数)や日経平均をベンチマークに使われることが多いです。この為、ある指数と連動する投資信託は指数が10%上昇すれば、投資信託も10%上昇するようになっています。ベンチマークに連動すればよいのでファンドマネジャー等の人の手が介在することはありません。長所としては指数に連動するように運用されているので運用成果が分かりやすく、投資対象の調査が必要ないためコストが安くなる傾向にあることです。一方欠点としては指数内容の入れ替えが前もって告知されるので、これを利用して儲けようとする投資行動によって不利益をこうむることがあることでしょうか。 ■アクティブファンドって何なのか? インデックスファンドが連動を目指すベンチマークを上回る運用や市場全体の動向に影響を受けない収益を目指す投資信託です。例えばファンドマネージャーが調査・研究を行いある業種の業績が伸びると予想し、その業種に重点的に投資する方法をとることでベンチマークを上回ることを目指します。この為、相場全体の動きよりもファンドマネージャーの運用方針に成績が左右されます。長所としてはずばりベンチマークを上回る運用成績を得られる可能性があることにつきます。反面、投資対象の調査などをする必要があるためコストがかかりやすく、ファンドマネージャーの運用方針に成績が大きく左右されることが欠点でしょうか。 ■特徴は分かったけど、どっちが得なのか? インデックスファンドとアクティブファンド、それぞれの特徴を書いてみましたが果たしてどちらで運用する方が得なのでしょうか。アクティブファンドは上記のように調査・研究を行ったうえで運用するので、良い成績が得られると思いがちです。しかし情報通信手段の発達により情報が瞬時に市場に反映されることが多く、市場平均(指数)を出し抜くことは難しくなっているのが現状です。しかも統計でアクティブファンドの1年の運用結果を集めたとき、半分は市場平均を上回り、残り半分は市場平均を下回る事が確認できるので、長期で見た場合、常に市場平均を上回るアクティブファンドは極わずかとなります。さらにアクティブファンドはインデックスファンドに比べて運用コストが高く設定(1年当たりでアクティブファンドは1.0~3.15%、インデックスは0.5~1.1%程度)されており、運用コストも計算に入れるとさらにアクティブファンドの方が分が悪くなります。 以上のことから長期で運用する場合はインデックスファンドの方が良いと思われます。しかし短期から中期で見た場合、アクティブファンドが市場平均を上回る率はそこそこあります。なので見極めに自信がある方や自分の運用方針(自分で収益が上がると考えている)に近い投資信託があるのであれば投資してみるのも良いのかなと。ただ成功するのはなかなか難しいと思われますが。 (統計を見るに景気の上昇局面ではアクティブファンド有利、下降局面でインデックスファンド有利になるようです。もっともこの景気の見極めも後からなら容易ですがその場で判断するはなかなか難しいと思われます) ■結論? ここまで書いたことは過去の成績を元に書かれています。当然ですが過去の成績は未来を保障してはいないので今後どうなるかはなんともいえません。しかし長期的に見るとアクティブファンドが不利な状況はなかなか覆りそうに無さそうなので、私個人としてはインデックスファンドをベースにした資産運用をしたほうが良いのではないかと思います。 次回はグローバルソブリンに代表される毎月分配型投資信託について書いてみたいと思います。
今回は時間分散ということで長期的な投資になると必ず出てくるドルコスト平均法について書きたいと思います。
ドルコスト平均法とは金融商品の買付方法の一種で定期的に一定額を特定の金融商品に投資することです。買い付ける時の単位である株価や基準価額は日々変化しており、安い時に購入し高い時に売却すれば、利益を上げることが出来ますが安い時の見極めは非常に困難です。ドルコスト平均法を用い定額で金融商品を継続的に購入するようにすれば、高い時には購入できる商品数量が少なく安い時には多くなり、定期的に同じ数の商品を購入するより、購入平均コストが割安になるという理屈です。 しかし考えてみるとおかしい点があります。前提として上がっている値動きを無視した同数購入は人間の行動としてありえません。つまり現実としてありえないことを比較対象としてあげているのでこの比較に意味がないのです。また直線的に値上がり時は最初にまとめて購入した方がより多くの利益を享受でき、直線的に値下がりする時は購入しない方が良いのは言うまでもありません。 以上のことからドルコスト平均法の真意は、割安に購入できることではなく、購入時期が分散されるため高値掴みをしないことに尽きます。投資する人なら高値掴みは誰でも避けたいところですが、前述のように未来は誰にも予測できません。そこで時間を分散して投資し高値掴みを避けることを可能にできるのです。 またこの方法は一般の個人投資家には非常にあった購入方法ともいえます。なぜなら月々の給与などから投資資金を捻出する方が多く、まとまった資金を持っていないため、有効な一括購入がしにくい個人投資家にとって一定の金額で購入していくドルコスト平均法は非常に相性がいいです。 このように高値掴みを避けたい投資家にとってドルコスト平均法は有効なのですが注意しなければならないことがあります。 それは投資対象が集中することによるリスクの集中。時間を分散して投資しようとするあまり、投資対象へ資金が集中してしまい結果としてリスクが高まってしまうのです。そこで有効になるのが広範囲への投資、つまりインデックス運用の投資信託による投資なのです。 次回はインデックス運用の投資信託について書きたいと思います。
間隔が空かないようにと書いたのに、また間が開いてしまいまして申し訳ありません。
遅れてしまいましたが今回はどのようなアセットアロケーションが例としてあげられており、実際に私自身のアセットアロケーションはどうなっているのかを書きたいと思います。 まずアセットアロケーションの例としてよく下記のものがとりあげられています。 ■4分法 国内債券:25%、国内株式:25%、海外債券:25%、海外株式:25% 伝統的な4資産に対して均等に配分するアセットアロケーションです。 分かりやすく分散投資しやすい構成でリターンも狙え、リスクも低目です。 ■年金基金 国内債券:67%、国内株式:11%、海外債券:8%、海外株式:9%、短期資産:5% 世界第一位を誇るわが国の年金基金のアセットアロケーションです。 他のアセットアロケーションに比べ国内債券に多く資産を配分しています。 保守的な運用を目指しているので予想されるリスクとリターンは最も低いです。 ■山崎元「ホンネの投資教室」 国内株式:42%、海外株式:58% 株式にのみ配分を行っているアセットアロケーションです。 国内債券は年金での運用、海外債券はリスクと得られるリターンに対するコストから省いているようです。 ■内藤忍「内藤忍の資産設計塾」 国内債券:10%、国内株式:30%、海外債券:20%、海外株式:20%、その他:20% 国内株式を海外株式より多く、海外の株式と債券の配分比率を1:1にするというアセットアロケーションです。 リスクを20%以内に抑えつつ最良のリターンを得られるとのこと。 ■竹川美奈子「投資信託にだまされるな!」30代の資産運用 国内株式:40%、海外債券:20%、海外株式:40% 小額分散投資がしやすい配分で5%のリターンを得るアセットアロケーションです。 この比率だと5万円で分散することが可能となります。 アセットアロケーションには、リスクを抱えることでリターンを最大にあげられる資産配分「有効フロンティア」というものが存在します。大半の方は高い収益をあげつつ、リスクを抑えたいので資産配分が有効フロンティアにできる限り近くなるようにします。上記の資産配分はいずれも有効フロンティアに近いところになります。 もし以上の例を参考にせず独自に作成したい場合は以下のように考えてください。国内株式と海外株式を1:1の割合で配分するとリスクは20%でリターンは5%後半程度になります。リスクを下げる場合は債券への投資が必要となり海外債券を双方の半分程度にすることで、リスクは15%でリターンは5%前後になり、海外債券ではなく国内債券を同様に組み入れるとリスクは12%、リターンは4%前後になります。国内債券を資産配分で半分以上組み入れるとリスクは8%、リターンは3%以下になります。 一方、私のアセットアロケーションですが、株式は時価総額の関係から海外を国内より重きを置き、相関関係が低い海外債券と国内株式を同比率もしくはボラリティが低い債券に重きを置くというもので以下のようになります。 ■私のアセットアロケーション 国内株式:20%、海外債券:30%、海外株式:40%、短期資産:10% このアセットアロケーションは有効フロンティアの考えでいくと今ひとつで、外貨資産が7割を占めることから為替リスクも高めです。また資産運用の常識ではアセットアロケーションは変更をしないのですが、個人的に相関関係や情勢は常に変化するのに固定するのはどうなのかという考えがあるので動向を見ながら配分を変更していきます。実際、国内株式の下落から比率を上げることを検討していますし、国内債券のリターンがもう少しあがれば組み入れるつもりです。また不動産と商品については現在算出されている数値以上にリスクが高いと考えているので現状投資しません。ということであまり参考にならないアセットアロケーションなのでした。 以上でアセットアロケーションについては考え方は終了です。次回は時間分散についてドルコスト平均法の私なりの考えを書いていきたいと思います。
前回から少し間が開いてしまいまして申し訳ありません。思うところがあって何度も文章を書き直してしまいまして。書きなれないことはやるものではないのかとも思いますが、一度書いたからには完結させたいと思います。
さてアセットアロケーションを考える前段階として投資資産の考え方と金融商品の種類について書いてきましたが、今回は実際にどのようなアセットアロケーションを作成すればよいか考えてみたいと思います。 アセットアロケーションを考えるにあたり必要なのは各金融商品のリスク・リターンと相関関係そしてその人のリスク許容度です。ここで注意することが二つあります。 ひとつ目は金融商品のリスク・リターン・相関関係は過去のデータを元にしている為、将来も同様とは保証されないこと。ふたつ目は人によりリスク許容度は異なり、リスク許容度に変動するアセットアロケーションも人により異なること。つまりこれから書かれることは絶対的なものではなく誰にでも通用するものではないということなのです。それがアセットアロケーションというものの基本的な考え方なのだと思ってください。 まず最初に金融商品のリスクについてみていきます。金融商品のリスクとは損益の分散具合のことで、標準偏差で測るのが一般的です。標準偏差とはデータの散らばりの度合いを示す数値で、平均値を中心にこの数値の範囲に68.3%の確率で収まりますということを示しています。標準偏差を二倍にすると収まる確率は95.4%になり、この数値をリスクとして使用します。各資産の標準偏差は以下のとおりです。 国内債券:3.7% 国内株式:19.8% 海外債券:11.0% 海外株式:18.1% 国内REIT:13.6% 世界REIT:11.4% 商品:17.8% (出所)野村証券金融経済研究所「リスク・バジェッティングとオルタナティブ投資の実践」 ※小数第二位を四捨五入しています なお複数の資産を組み合わせたときのリスクは二乗和の平方根になります。 次に金融商品のリターンについてみていきます。金融商品のリターンとは過去のリターンから予測される平均リターン(期待リターン)のことです。基本的にリスクが高い資産ほど期待リターンは高くなる傾向にあります。各資産の期待リターンは以下のとおりです。 国内債券:2.0% 国内株式:3.7% 海外債券:4.2% 海外株式:7.6% 国内REIT:6.8% 世界REIT:6.2% 商品:8.9% (出所)野村証券金融経済研究所「リスク・バジェッティングとオルタナティブ投資の実践」 ※小数第二位を四捨五入しています なお複数の資産を組み合わせたときの期待リターンは加重平均になります。 続いて金融商品ごとの相関関係についてみていきます。相関関係とは一方が変われば他方も変わるという関係(但し一方が原因ではないこと)のことで相関係数で表されます。相関係数は1から-1で表され正の場合は同じ方向に変動し、負の場合は逆の方向に変動することになります。全ての資産が同じ方向に動く事はないので、分散することによりリターンやリスクの変動幅を縮小させることが可能になります。各資産の間にある相関係数は以下のとおりです。 |国内債券|国内株式|海外債券|海外株式|国内REIT|海外REIT|商品 | 国内債券|+1.0| | | | | | | 国内株式|+0.1|+1.0| | | | | | 海外債券|+0.1|-0.1|+1.0| | | | | 海外株式|-0.1|+0.1|+0.6|+1.0| | | | 国内REIT|+0.2|+0.2|-0.1|-0.2|+1.0| | | 海外REIT|+0.2|+0.1|+0.3|+0.1|+0.3|+1.0| | 商品 |+0.1|-0.1|-0.1|-0.1|+0.0|+0.0|+1.0| (出所)野村証券金融経済研究所「リスク・バジェッティングとオルタナティブ投資の実践」 ※小数第二位を四捨五入しています ここで複数の資産を組み合わせた場合の計算方法を見てみます。 例えば国内株式と海外株式を4:6の比率で組み入れた場合、リスクは二乗和の平方根なるので以下のようになります。 √(0.4*0.4*19.8*19.8+0.6*0.6*18.1*18.1+2*0.4*19.8*0.6*18.1*0.1)≒14.1% またリターンは加重平均なるので 0.4*3.7+0.6*7.6=6.04% このことからリターンは+6.04%を中心とした20.05%~-7.96%の間に95.4%の確率で収まります。 以上のようにそれぞれ単体に投資するよりリスクは低くなり、安定したリターンが得られやすくなります。 最後にリスク許容度について考えてみます。 リスク許容度というのは一般的に年齢、家族、資産、年収などの要因で決定されるとなっています。 年齢:年齢が高い場合、リスク許容度は低くなる 家族:扶養家族がいる場合、リスク許容度は低くなる 資産:資産が少ない場合、リスク許容度は低くなる 収入:収入が少ない場合、リスク許容度は低くなる 果たしてこれは本当なのでしょうか。私個人としては一理あるとは思いますが絶対的なものではないと思います。仮に年齢・家族・資産・収入が同じ二人がいた場合でも、二人が取れるリスクは異なるからです。それは心のリスク許容度といわれるもので損失した際に囚われる心理的な圧迫感にどのくらい耐性があるかに個人差があり、これは経験してみないと分からないものです。私個人の結論としては単純にどのくらいの損失まで耐えられるかを考えて小額ずつ投資していき自分の許容度を見極めていければよいのではないのかと思っています。 長くなりました。次回は一般的に言われているアセットアロケーションの具体例と私個人のアセットアロケーションについて書いていきたいと思います。
前回はアセットアロケーション(資産配分)について投資可能な資産はどれほどなのかを考えてみました。今回は投資対象となる金融商品にはどのようなものがあるか書いていきたいと思います。
さて金融商品は多くの種類がありますが、完璧な金融商品は存在しないので自分の目的にあったものを選択していく必要があります。金融商品は大きく分けると株式と債券、国内と海外に分けることが出来、さらに預金等の流動性資産、不動産(REIT)、コモディティ(商品)などがあります。 ■国内株式 企業は資金調達を目的に株主に対して株式(株券)を発行します。株券は通常、流通市場(株式市場)で売買され価格(株価)が設定されます。株価は変動するので値上がり益や決算時の収益分配(配当金)、株主優待などを受けることができます。反面、企業の経営破たんや株価が値下がる可能性もあります(価格リスク)。 ■国内債券 国や公共団体、企業が資金調達を目的に債券を発行します。株式と異なり利率や満期日などが決められており、購入すると定期的に利率分の利子、満期日に額面金額を受け取れます。債券も流通市場(債券市場)で売買され価格は変動します。発行済債券の価格は金利に左右され、金利が上昇すればこれから発行される債券が有利だということで価格が下がり、金利が下降すれば価格が上がります(金利リスク)。 ■海外株式 アメリカやヨーロッパ、中国など海外で企業が発行する株券です。国内株式と同様に株価の変動があり、またその国の通貨による資産(外貨建て)なので外貨と交換する際の取引価格(為替レート)による変動が発生します(為替リスク)。しかし過去の推移を見ると株価と為替は逆相関の関係が見られ、国内株式より変動が小さくなる傾向があります。 ■海外債券 アメリカやヨーロッパ、中国など海外で国や企業が発行する債券です。国内債券と同様に金利による債券価格の変動や海外株式と同様に為替レートによる変動があります。また発行体が利払い、償還金が支払できない(債務不履行)可能性もあります(信用リスク)。海外債券は金利水準が日本と比べて高いため、国内債券よりも利回りが高くなっています。 ■流動性資産 換金性が高く市場の動向に左右されにくい預金、貯金、MRF(マネーリザーブファンド)を指します。影響を受けるのは金利が変動する場合ですが日本は長らくゼロ金利に近い状態が続いており高い利回りは期待できません。換金性が高いので日常使用するか投資する際の一時金としての使用が一般的です。 ■不動産(REIT) 不動産への投資として開発された上場不動産投資信託を指します。取引所に上場しているので株式と同様に取引でき、小口・分散投資することが出来ます。インフレに比較的強く利回りも高いのですが、運用の不透明性(組み入れている不動産の質)、親会社との利益競合、割高プレミアムなどの問題を抱えています。 ■コモディティ ここ数年、原油や金属、穀物などの商品の価格上昇が注目されています。日本では商品に直接投資するのは規制されているので、既に設定されている商品指数に連動する債券を組み込んだ投資信託を購入します。しかし仕組みが複雑なのでコストがかかり割高、商品市場が小さいこともあり変動が激しく投資する際には注意を要します。 ほかにもいくつか金融商品はあるのですが代表的なものとしては以上になります。それぞれの性質が分かったところで次回はこの金融商品にどのような配分で投資していくべきかを書きたいと思います。 ※ここで書かれていることは私の個人的な見解です。内容について責任は追いかねますのでよろしくお願いします。
リスクをコントロールするには資産分散、地域分散、時間分散が必要となるというのが前回の話でした。このうち資産分散と地域分散はアセットアロケーション(資産配分)として考えることになります。
アセットアロケーションというのは保有している投資可能な資産をリスクが異なる金融商品に自分が望むリターンを得るためにどのように配分するか決めることです。 今回は投資可能な資産はどれほどなのかを考えてみます。全然持っていないという方もいれば、有り余るほど持っているという方もいるでしょう。人それぞれさまざまな状況が考えられます。しかし投資可能な資産は以下の3通りしかありません。(1)生活に困らない余裕資産(2)保有する資産全て(3)自分自身と保有する資産全てです。 投資の方向性についてですが(1)の場合は可能な限りリスクをとり、リターンを上げる方向で考えるべきです。なぜなら安全資産を確保しており、他の場合に比べ投資できる資産が少ないからです。(2)の場合は生活資金として流動資産(預金)への割り当てを考えていますので資産設計から見ると妥当です。ただ流動資産=生活資金なので割り当てをどのくらいにするかは慎重を期すべきです。(3)の場合は自分を人的資産と考え、保有資産全てをハイリスク・ハイリターンの金融商品に投資する考え方です。非常に乱暴な考え方ですが、手に職があり、常に収入の目処がたつのなら目標まで最も早く到達できる可能性が高いです。 投資する資産の考え方はリスクの取りようにより以上の3通りになります。どの考え方で資産運用を行うかは自由ですが、大切なのは最悪の場合を考えておくことです。資産運用というとプラスの面しか考えず、マイナス面についておろそかになりがちです。しかし本来考えなければならないのはむしろマイナス面からなのです。 では投資することによりどのくらいのマイナスを考えなければならないのでしょうか。それを考えるには投資する対象である金融商品を理解する必要があります。次回はアセットアロケーションを構成する金融商品について書きたいと思います。 ※ここで書かれていることは私の個人的な見解です。内容について責任は追いかねますのでよろしくお願いします。 < 前のページ次のページ >
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